1. バッテリーの交換方法
1) 準備するもの
バッテリーを交換する時は、以下の物を準備しましょう。
- スパナ
- ゴム手袋
- 保護メガネ
- ワイヤーブラシやサンドペーパー(車両側ケーブルターミナルの清掃用)
2) 交換手順
走行直後に交換する場合は、バッテリーを30分以上休ませ、バッテリーの化学反応が落ち着いてから作業を始めてください。走行直後は、バッテリー内にガスが貯まっていますので、爆発事故につながる恐れがあり危険です。
※バッテリーの交換は車両の取扱説明書等を参照の上、自己責任で行ってください。
※バッテリーの交換時にラジオ、時計、カーナビなどの電装品およびコンピューターのメモリバックアップが必要かどうかは、事前に自動車販売店や車両の取扱明書等で確認をしてください。
※バッテリーの端子位置(極性:Rタイプ・Lタイプ)は同じものを取り付けてください。電子部品の破損、焼損や火災の原因となります。
≪1個積み(12V車)の場合≫
- エンジンを止め、ライトや車両の電装アクセサリーを全てOFFにし、キーを抜く。
※車両のコンピュータが稼働している場合があるため、作業開始まで6分程度待ちます(トヨタG-BOOK加入車等)。必要な待機時間は車両によって異なりますので、詳しくは車両の取り扱い説明書をご参照ください。
- マイナス端子(アース側)のケーブルターミナルを外す
- プラス端子のケーブルターミナルを外す。
- バッテリーの取り付け金具を外し、バッテリーを積み替える
- 新しいバッテリーを、取り付け金具ががたつかないように、しっかり取り付ける。
- プラス端子にケーブルターミナルを付ける。
- マイナス端子にケーブルターミナルを付ける。
※端子カバーがついている車両は、端子カバーを元通り取り付けてください。 - エンジン始動前にケーブルターミナルや取り付け金具にゆるみが無いことを確認する。
※工具類をエンジンルーム内の置き忘れないように注意。 - エンジンを始動する。
≪取り付けの順番を間違えるとどうなるの?≫
車のボディーとバッテリーのマイナス端子は直結され、ボディーにはマイナスの電気が流れています。仮に順番を無視して、プラス端子から外そうとした場合、工具の端が車のボディーに接触してショートしてしまう恐れがあります。最悪のケースでは、バッテリーの爆発や車両側コンピューターの故障の原因となりますので、このようなトラブルを防ぐためにも、交換時には必ず作業手順を守るようにしましょう。
※車両によってはボディーアースがプラスの場合もありますのでご注意ください。
≪2個積み(24V車)の場合≫
- エンジンを止め、車両の電装アクセサリーをOFFにし、キーを抜く。ライト等のスイッチはOFFにしてください。
- 車両側と接続されているマイナス端子のケーブルターミナルを外す
- 渡り線のマイナス端子側を外す
- 渡り線のプラス端子側を外す。
- 車両側と接続されているプラス端子のケーブルターミナルを外す。
- 取り付け金具を外す。
- 取り付けは取り外しと逆の順序で行う。
バッテリー取り外しの手順
交換作業前にエンジンを停止し、キーを抜き全ての車両負担を切り、ドアを閉めて5分ほど待ちます。
1.必ず車両のマイナス側を先に外す
車体(ボディ)にアースされているマイナスターミナルを先に取り外す。
(工具や金具によるバッテリーと車体との接触ショート防止のため。)
2.渡り線のマイナス側を外す
安全に交換できるようにバッテリー同士をつなぐ渡り線を外し、高いバッテリー電圧を(24V)を12Vにする。
3.渡り線のプラス側を外す
不安定な渡り線の反対側も外し、安全に交換できるようにする。
4.最後に車両のプラス側を外す
全ての端子からターミナルが取り外されたので取付金具を外し安全にバッテリーを交換できます。
3) ポイント
- マイナス端子とプラス端子が工具などの金属で接触(ショート)すると、スパークによる引火爆発や火災の原因となりますのでご注意ください。
- 古いバッテリーを外したら、搭載位置周辺をきれいに掃除しましょう。バッテリー取り付け台に小石や砂等の異物があると、バッテリー(電槽)が破損したり、しっかり固定できない場合があります。
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ケーブルターミナル腐食している場合は、サンドペーパーやワイヤーブラシ等での清掃をしてください。そのままにしておくと、バッテリー端子との接触が悪くなる場合があります。
- バッテリー端子は意外にデリケートです。力に任せてボルトを締め付け過ぎると、端子が破損する恐れがあります。ケーブルターミナルを左右に動かしても、動かない程度がちょうど良い締め付け具合です。
- アイドリングストップ車の場合、交換直後はアイドリングストップしない場合があります。しばらくお使いになってもアイドリングストップしない場合は、自動車販売店で点検を受けてください(専用のスキャンツールを使用して、車両側コンピューター等のリセット作業が必要になる場合があります)。
2. 使用済みバッテリーの処分方法について
使用済み自動車用バッテリーには、鉛や希硫酸が含まれていることから、一般の家庭ごみとしては処分できません。ご購入店への引き取りをご相談いただくか、各自治体の取り決めに沿った処分をお願いします。
国内バッテリー製造事業者では、鉛再資源化協会(SBRA)を設立し、地球環境保全と限りある資源の有効利用のために、使用済み自動車用バッテリーの回収と再資源化事業を行っています。